こんにちは。税理士の蛇沼です。
「一人暮らしをしている子どもへの仕送りや、孫の大学の入学金。これって年間110万円を超えたら贈与税がかかるの?」と心配されている方はとても多いです。
特に2024年の法改正以降、「家族間のお金のやり取り」にピリピリしてしまう気持ち、よく分かります。
結論からお伝えすると、通常必要な「生活費」や「教育費」であれば、年間110万円を超えて何百万円渡したとしても、原則として贈与税は1円もかかりません!
ただし、渡し方やお金の使い道を一歩間違えると、税務署から「これは非課税の対象外です」と指摘されてしまう落とし穴があります。
今回は、仕送りや学費を税金ゼロで安全に渡すための正しいルールと、絶対にやってはいけない2つのNGパターンを分かりやすく解説します。
「年間110万円」を超えても大丈夫!生活費や教育費が原則非課税になる理由
法律では、「扶養義務者」から生活費や教育費として受け取った財産で、通常必要と認められるものは贈与税がかからないとハッキリ定められています。
「扶養義務者」とは、親や祖父母、夫婦などのことです。親が子どもの学費を払ったり、祖父母が孫の生活を助けたりするのは、家族としての「当然の義務」だから税金はかけません、という温かいルールなんですね。
そのため、以下のようなお金はすべて非課税になります。
- 大学の入学金や毎月の授業料、教科書代
- 一人暮らしの子どもの家賃や毎月の食費、光熱費(仕送り)
- 塾の費用、通学用の自転車代、孫の習い事の月謝
これらは第1部で解説した「年間110万円の枠(暦年贈与)」とは完全に別枠です。ですから、仕送りとは別に「これはお小遣いね」と年間110万円まで贈与することも認められています。
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ここが落とし穴!税務署に指摘されてしまう「2つのNGパターン」
「じゃあ、いくら渡しても安心だね!」と油断するのは禁物です。税務署が厳しくチェックする「2つのNGパターン」をご紹介します。
NGパターン①:数年分の生活費や学費を「まとめて一括で」渡す
正しい例
- 「4年間の大学授業料と生活費として、最初に500万円まとめて子どもの口座に振り込んだ」
- 前期・後期の授業料の振込用紙が届くたびに、その金額を支払う。
まとめて渡してしまうと、その時点で「ただの財産のプレゼント(贈与)」とみなされ、110万円を超えた分に贈与税がかかってしまいます。
NGパターン②:もらった生活費を使い切らずに「貯金や投資」に回す
- 毎月15万円の仕送りをしていたが、子どもが節約して毎月5万円を新NISAや貯金に回していた。
使い切れずに余ったお金や、最初から「貯金しなさい」と渡したお金は、生活費とは認められず贈与税の対象になります。
「その都度、直接払う」が正解!税務調査で困らない確実な証拠の残し方
後から税務署に「本当に生活費や学費に使いましたか?」と疑われないために、一番おすすめの方法は「親が直接、支払先に振り込むこと」です。
子どもの口座を経由せず、大学の指定口座に親の名義で直接学費を振り込んだり、大家さんに親の口座から直接家賃を支払ったりすれば、それ自体が「教育費・生活費として使った」という動かぬ証拠になります。
どうしても子どもの口座に送金する場合は、以下の3つを実践してください。
領収書や振込受領書を保管しておく
大学の授業料の領収書や、賃貸契約書、教材費のレシートなどは、子どもに捨てさせず、数年間は手元に保管しておいてください。
振込名義やメモに「シオクリ」「ガクヒ」などと入力しておく
ネットバンキング等で振り込む際、振込目的のメモが残せるなら記載しておきましょう。
紙の通帳の場合も、余白に同様のメモを残しておいてください。
通帳の記録をそのまま証拠にする
「親の口座から毎月10万円引き落とされ、同日に子どもの口座に10万円入金されている」といった、毎月の規則的なやり取りの履歴も立派な証明になります。
ただし、子どもの口座から家賃や生活費の支払った形跡がないと、ただの贈与になってしまいますのでご注意ください。
まとめ:生前贈与は「1日でも早いスタート」が成功の鍵!
今回は、誤解されがちな家族間の生活費・教育費のルールについて解説しました。
基本は「必要なときに、必要な分だけ、その都度直接払う」。これさえ守っていれば、税金を過剰に怖がる必要はありません。
もし、「過去にまとめて大金を渡してしまったかもしれない…」「孫のために教育資金を賢く残す他の方法は無いの?」と気になった方は、一人で悩まずにぜひご相談ください。
当事務所では、名古屋市緑区を中心に、近隣の昭和区や東海市、豊明市などへ出張しての「初回60分無料相談」を行っています。
ご家族の大切なお金を守るために、今のやり方が正しいかどうか、一緒に確認してみましょう。
ご自宅や近くのカフェなど、リラックスできる場所でお話をお聞きしますので、まずは気軽にお問い合わせください。

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